Rome検証②新規トピックブロック
はじめに
みなさんこんにちは、三井情報株式会社です。
昨年10月にリリースされたNow Platformの最新版「Rome」でリリース特集第2回目をお届けします。前回に引き続き、VirtualAgent(チャットボット)の新機能について紹介します。今回は、Rome版でリリースされた2つの新規トピックブロックを紹介します。
※前回記事は以下リンクからご確認ください。
・Rome検証①リンクの展開 - MKIが解説するServiceNow開発blog
1.ジオロケーション(位置情報)
1つ目に紹介するのは「ジオロケーション」トピックブロックです。このトピックブロックを利用することで、チャットボットを使用中のユーザの位置情報を取得することができます。
1-1. 設定方法
①ユーティリティから「トピックブロック」をドラッグアンドドロップでノードに追加
②追加したノードをクリックし、トピックブロックに「Geolocation」を設定
③トピックブロックのプロパティ内の各項目を設定
④ボット応答のテキストを使って、各変数の表示値を確認するノードを用意
※ジオロケーションの設定としては不要ですが、今回取得する値を確認するためにこのノードを用意しました。
1-2. 動作確認
テスト実行してみます。位置情報が取得できると現在の緯度・経度が表示されます。
※注:ブラウザの位置情報へのアクセスを許可する必要があります。
1-3. ユースケース
ジオロケーションのトピックブロックを使用することで、緯度と経度の情報を取得することができます。ユースケースとしては緯度・経度を利用した様々な機能が考えられます。
例1:ユーザの緯度、経度の情報からGoogleマップのリンクを表示する。
例2:ユーザの緯度、経度から現在地の天気情報を取得する。
1-4. 注意事項
1-2で記載した通り、ブラウザの位置情報へのアクセスを許可する必要があります。各ブラウザ設定画面から位置情報へのアクセス許可を設定してください。またネットワーク環境によっては、ブラウザ側で許可しても位置情報を取得できない可能性もあります。
2.一時停止
2つ目に紹介するのは「一時停止」トピックブロックです。このトピックブロックを利用することで、チャットボットを一時停止して次のノードを表示するまでの時間を遅延させることができます。
2-1. 設定方法
①ユーティリティから「一時停止」をドラッグアンドドロップでノードに追加
②プロパティ内で秒数を設定
2-2. 動作確認
テスト実行してみます。該当ノードに到達すると指定秒数だけ時間停止します。
※動画ではないので上記はイメージとなります。
2-3. ユースケース
一時停止のトピックブロックを利用することで、ノード表示を遅延させることができます。該当ノードに到達した時に、ユーザに何らかの動作を促したいというようなケースで利用することが考えられます。例えば、以下のようなケースが考えられます。
・例1:ナレッジのリンクを表示後、記事を読む時間を確保するために一時停止する。
・例2:リストの一覧に表示された情報を全て読めるように一時停止する。
2-4. 注意事項
注意事項として、時間を31秒以降に設定すると設定値よりも遅延が起きる可能性が有ります。(下記Docsによると、最大で設定値+30秒の遅延)
Virtual Agent platform topic blocks | ServiceNow Docs
おわりに
いかがでしたでしょうか。今回はRome版でリリースされた2つの新規トピックブロックについて紹介しました。Rome版ではその他にも新規トピックブロックが追加されております。詳細はServiceNowの公式Docs(以下リンク)をご確認ください。
Virtual Agent platform topic blocks | ServiceNow Docs
今後もRomeリリース特集を投稿予定ですので楽しみにしていただけますと幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
三井情報株式会社
ソリューション技術本部
クラウドソリューション部
第四技術室
高橋 晋平